大王製紙エリエールレディスオープンとは、1982年からの歴史をもつ、日本女子プロゴルフ協会公認の大会です。
大王製紙の製品ブランドである「エリエール」のイメージ向上とゴルフ界及び地域社会への貢献を目指して開催された記念すべき第1回大会。樋口久子、岡本綾子ら錚々たる顔ぶれが揃う中、森口祐子が最終日に樋口を逆転して、初代女王に輝いた。
賞金総額が増額され、スケールアップして開催された第2回大会。最終日、首位の岡本綾子と2位タイの樋口久子との“新旧女王対決”となった。樋口はスタート時にあった2打差を1番からの3連続バーディで一気にひっくり返す。その勢いで差を広げ、逆転優勝を飾った。
過去の2大会は接戦での決着となったが、第3回大会は増田節子のひとり舞台となった。増田は初日に単独トップに立つと2日目も首位をキープ。最終日は前半だけで5バーディを奪取し独走態勢を築く。2位に7打差をつける圧巻劇で大会初Vを飾った。
強風が吹き荒れ、各選手とも距離感がつかめずに苦しんだ初日。涂阿玉が3アンダーでトップに立つ。2日目は涂とノーボギーで回ったリゾが並んで首位に。最終日はP.Rizzo リゾが安定したゴルフで首位を守り、逃げ切り優勝。来日して初の優勝に歓喜した。
この年、米ツアーの新人女王に輝いたローゼンタールを、1打差で大迫たつ子と吉川なよ子が追いかける展開。最終日はローゼンタールが2位グループを突き放して逃げ切りV。大迫は日本ツアー史上2 人目となる生涯獲得賞金3 億円突破を達成。
大会2日目、日蔭温子が17番でトーナメントでは自身初のホールインワンを達成し、一気に首位へ躍り出る。最終日は日蔭が終盤で巻き返して優勝。この勝利で賞金ランクトップに立ち、賞金女王のタイトルをほぼ確定させた。
2日目を終え、アンダーパーで回った選手はわずか3人という難コンディションとなった第7回大会。最終日も我慢比べとなったが、リゾが唯一のアンダーパーで大会初の2勝目。「実は大会前から勝てる気がしていた。心も体も最高だったから」と、勝利を予感していた。
第8回大会は首位で並んだ日蔭温子、小林浩美、涂阿玉、池淵富子の4人でのプレーオフ決着となった。その2ホール目の17番。小林は「本番でグリーン奥に外して、いやなアプローチだったから手前の方がいい」と、番手を替えたことが功を奏し、見事優勝を決めた。
2日目を終えて岡本綾子、小林浩美、村井真由美が並んで首位に。優勝争いは実力者2人とプロ2年目のルーキーに絞られた。最終日は岡本、小林がスコアを伸ばせない中、村井は順調にバーディを重ね通算6アンダーでツアー初優勝。ニューヒロインの誕生となった。
岡本綾子の優勝に期待が集まった第10回記念大会。アルフレッドソンが2日目に首位に立つと、岡本は1打差で最終日を迎える。だが、「彼女の気持ちいいほどのノリに脱帽でした」と舌を巻く岡本を尻目に、スコアを伸ばしたアルフレッドソンが日本ツアー初Vを飾った。
初日に単独首位に立った安井純子は、2日目もトップを守ると、最終日も危なげないゴルフで下位を引き離し、見事完全優勝。だが安井は、「優勝できるな、と感じたのは16番のティショットを打ってから。優勝がこんなに難しいものだとは…」と3日間を振り返った。
木村敏美と柴田規久子が一進一退の攻防を繰り広げた第12回大会。最終日、熾烈な優勝争いの結果、決着はプレーオフへ。「接戦になるほうがやりやすい」と経験豊富な木村が自信を持って挑み、1ホール目で柴田をねじ伏せ、大会初制覇を達成した。
初めての松山開催で首位が激しく入れ替わる展開となった最終日。2位スタートの平瀬真由美が7バーディを奪う快進撃を見せたが、上がり2ホールで連続ボギー。結局、逆転優勝を飾ったが、「大反省の一日でした」と優勝者らしからぬコメントを残した。
2日目を終え、首位に6人が並ぶ大混戦となった第14回大会。首位グループで最年長の岡田美智子が「まだ若い人には負けられない」と奮起。最終18番でカラーからのバーディトライを鮮やかに沈めると、ツアー最年長優勝記録となる50歳312日での戴冠を果たした。
通算4アンダーの首位に具玉姫、涂阿玉、服部道子の3人が並び、三つ巴の戦いが展開されるかに思えた最終日。具が猛チャージを仕掛ける。前半から快調にスコアを伸ばすと、6バーディ、ノーボギーの当時のコースレコード66を叩き出し、圧勝劇を演じてみせた。
若い世代が活躍を見せる中、最終日2位タイからスタートした前回大会覇者のベテラン具玉姫が連覇に向けギアを上げる。上位陣のスコアが伸び悩むのをよそに、5バーディ、ノーボギーの67で回り、鮮やかな逆転優勝を達成。本トーナメント初の大会連覇となった。
「素振りは一回。構えたらすぐに打つことだけを心掛けてプレーした」という“無心のゴルフ”を実践した山崎千佳代が初日トップに立つ。2日目も首位を死守すると、最終日は後続がスコアメイクに苦しむ中、山崎はスコアをひとつ伸ばして完全優勝を飾った。
平瀬真由美、大場美智恵、松澤知加子の三つ巴の戦いとなった第18回大会。最終日の17番を終えた時点で平瀬、大場、松澤の3人が並び、運命の最終ホールへ。大場はパー、松澤はボギーとし、ただひとりバーディを奪った平瀬が劇的な決着で大会2勝目を飾った。
初日首位に立った具玉姫。2日目に首位を明け渡すも、堅実なゴルフに定評のある具が最終日に巻き返す。アンダーパーがわずか7人しかいない我慢比べの状況でも、上がり5ホールで4バーディを奪った具が逆転優勝で2週連続Vを達成。三度目の栄冠を手にした。
当時アマチュアの宮里藍が、2日目に3位タイにつけて注目を集めた第20回記念大会。最終日、宮里のアマチュアVに期待がかかる中、同じく3位タイからスタートしたツアー1年目の李知姫が通算8アンダーで念願のツアー初優勝を達成。宮里は5位タイの健闘だった。
初日に66をマークした小林浩美は、単独首位で最終日を迎える。一時はアウト31の猛追を見せたウェイユンジェに並ばれるが、それでも通算11アンダーでスコアを伸ばして2度目の大会制覇を達成。4年ぶりに日本の賞金シードを獲得し、日米通算15勝目を挙げた。
最終日、首位と6打差の17位からスタートした古閑美保と最終組で回っていた東尾理子のプレーオフへと突入する。その1ホール目で古閑がバーディパットを沈め勝負を決めると、目に涙を浮かべ「自分でも信じられません。こんな勝ち方もあるんだな」と勝利を喜んだ。
史上初の10代賞金女王へ望みをつなぐためにも、優勝が絶対条件となった宮里藍は単独首位で最終日を迎える。連日バーディを量産した小技がこの日も冴え渡り、当時の大会新記録&ツアー自己ベストとなる通算14アンダーで本大会初制覇を成し遂げた。
大会連覇に期待がかかった宮里藍は、首位と2打差で最終日を迎える。前半は各選手ともスコアを伸ばす展開となったが、後半は宮里が3連続バーディを奪うなど勝負強さを発揮。コースレコードタイとなる65をマークした圧勝劇で史上最年少同一大会 連覇を記録した。
当時アマチュアだった藤本麻子が2日目にウェイユンジェと並んで首位に立つ。最終日、藤本は1番でボギーを叩くなど早々に優勝争いから脱落。一方、ウェイは終始粘りのゴルフを貫いて、念願の勝利を手にした。藤本は10位タイに入りベストアマを獲得。
完全優勝のかかった上田桃子は、最終日の序盤で連続ボギーを叩き、「このままズルズルいくのかな…」と弱気になったが、すぐに軌道修正。最終18番ではウイニングパットを沈めて優勝を決めた。賞金女王の最年少記録を更新した。
初日に雨、雹(ひょう)、雷で2度中断し、日没サスペンデッドとなる波乱の幕開けとなった第27回大会。2日目にトップの横峯さくらが、最終日にハーフトータル自己ベスト30を叩き出して逃げ切りVを達成。逆転賞金女王へ望みをつなぐ1勝を手にした。
2日目に有村智恵が18ホール最少ストロークツアー記録タイとなる62で首位に。最終日は誕生日と重なり、「22日に22回目のバースデーを22アンダーでいけたらいいな」と目標を設定。惜しくも2打足りなかったが圧巻の3日間ノーボギー&バースデーVを飾った。
3日間を通じて好天に恵まれた第29回大会。上位陣が目まぐるしく変わる展開となったが、最終日は、飛距離を武器にした積極的なゴルフを貫いた金ナリが、3連続バーディを含むこの日ベストスコアの66をマークして逆転優勝。自身初の嬉しいツアー優勝を飾った。
古閑美保、米山みどりが引退を表明し、注目の一戦となった第30回記念大会。決着は李知姫と宋ボベのプレーオフへともつれ込む。その1ホール目、李がバーディパットを沈めて大会2勝目を達成。初優勝を挙げた第20回大会に続き、2度目の“記念大会V”を飾った。
東日本大震災復興支援を目的とし、福島県いわき市の五浦庭園カントリークラブで開催。3日間で2万人以上のギャラリーが来場する盛り上がりを見せ被災地に元気を与えた。優勝は佐伯三貴が11アンダーで優勝。大会初制覇を飾った。
大会は4日間に変更。賞金総額も1億円に。賞金女王争いの渦中にいた森田理香子は首位で迎えた最終日、藤本麻子との激しい優勝争いの中、17番でイーグルを奪い勝負を決めた。大会初優勝そして賞金ランキングでもトップに躍り出た森田はこの年自身初の賞金女王に輝いた。
結婚を発表して以来初めてとなる“ミセスV”を成し遂げ、18番グリーンで涙を流した横峯さくら。この日優勝賞金1800万円を加算し、生涯獲得賞金では不動裕理に次ぐツアー史上2人目の10億円を突破し、28歳と345日で最年少での記録達成となった。
最終日に3打差の首位で出たイボミが、4日間安定したプレーを見せ、2週連続優勝、同季7勝目を飾った。この1勝で、国内年間最高獲得賞金総額を塗り替え、見事この年の賞金女王に輝いた。
2日目に自己最少ストロークの62をマークし、勢いそのままに最終日を迎えた。中盤7番から、10番まで4連続バーディで首位をキープ。日本女子プロゴルフツアーの72ホール最少ストローク記録を大きく更新する、通算24アンダーで見事優勝を果たした。 *1988年日本女子プロゴルフツアー制度施行後
「今日までやってこられたのは、多くの皆様の声援があったから」と笑顔で感謝の言葉を述べた申ジエ。熾烈な賞金女王争いの中、トップと2打差の2位から7バーディ2ボギーの67で回り、追いかける鈴木愛を振り切り、通算17アンダーで逆転優勝を飾った。
最終日前半連続バーディで首位争いから抜け出し、スコアを7つ伸ばした「黄金世代」の勝みなみが2位以下に4打差をつけ優勝。アマチュア時代に15歳293日のLPGAツアー史上最年少優勝を飾って以来のツアー通算2勝目。
当季全英女子オープン覇者の渋野日向子と賞金ランキング1位の鈴木愛が熾烈なバーディ合戦を繰り広げた。最終日、鈴木愛は6バーディを奪うもNo17で池につかまり唯一のボギーを叩き最終日5アンダー。一方渋野日向子は6バーディノーボギーで逆転優勝し、翌週に賞金女王への望みを繋いだ。
新型コロナウイルス感染拡大による無観客での開催の中、大会3日目に古江が7バーディ1ボギーでPar71でのコースレコードとなる64で単独首位となった。最終日、2位と2打差の単独首位でスタートした古江は、90%を超えるパーセーブ率で最後まで落ち着いたプレーで逃げ切り、トータル15アンダーで2週連続、シーズン3勝目を挙げた。
最終日、単独首位でスタートした原英莉花が序盤スコアを伸ばせず、一時は4人が15アンダーで並ぶ大混戦。勝負は17番パー5、原のティーショットは池まで残りわずか80cmの場所に止まった。残り229Yから2オンに成功すると、8mのイーグルパットを沈め勝負を決めた。最終ホールのウィニングパットを決めた原の目には、辛く長いシーズンを乗り越えた熱い涙が流れ、そして明るい笑顔が咲いた。
首位と1打差でスタートした藤田さいきは、13番でバーディを奪い逆転し1打差のまま18番を迎えた。1メートル弱のパーパットを残し、緊張のウィニングパットを沈めるとガッツポーズと共に泣き崩れ、11年35日ぶりのツアー優勝を涙で飾った。
Par71での72ホール最小ストローク(21アンダー)や2番目に長いブランク優勝など記録に残る大会となった。
*1988年国内女子プロゴルフツアー制度施行後
決勝第1ラウンドの中止により大会初の短縮競技となった42回大会。最終日は首位が伸び悩み、一機に優勝争いは混戦模様となった。多くの選手が2オンに成功する17番・パー5、第2打を刻んだ青木は、飛距離のハンディを技術でカバーする第3打をピンそば1mに付けると見事バーディを奪い、鮮やかな逆転優勝を飾った。